1.米ぬかから食物繊維を抽出する

ヘミセルロースBとは食物繊維の一種で、米ぬかに含まれる多糖類の物質です。米ぬか1kgあたりに含まれているヘミセルロースBの量は、3~5gほど。植物の細胞壁や中葉に含まれるペクチンを除いたあと、アルカリで抽出できます。水に溶けないものをヘミセルロースA、溶けるものをヘミセルロースBという総称で分別されているそうです。

米ぬかに含まれる水溶性食物繊維
・ヘミセルロースBの効果とは

ヘミセルロースBは水溶性食物繊維の一種なので、ここでは水溶性食物繊維が持っている体への働きを紹介していきます。

糖質の吸収を抑える

糖質を摂り過ぎると血糖値の上昇を引き起こしますが、インスリンというホルモンの分泌によって糖質をエネルギーへと変えてくれます。しかし、血糖値が高いとインスリン自体の分泌量が少ない場合が多いです。水溶性食物繊維は水に溶けることで、ネバネバとした粘着性を持ったゼリー状に変化します。食べ物が胃から小腸へ届く時間が長くなり、糖質が吸収される速度が減少。糖質の吸収が緩やかになることで、インスリンの分泌量が減っていても急激な血糖値の上昇を抑える効果が期待できるのです。

コレステロールを下げる

ヘミセルロースBは食物繊維の一種であるため、コレステロール低下の効果が期待できます。食物繊維は保水性に優れており、保水されたコレステロールが便と一緒に排出。その際にコレステロールを素に作り出される胆汁酸も一緒に排出してくれます。排出された分の胆汁酸を補おうと、体内に蓄えられたコレステロールを消費。その結果、血液内のコレステロールが減少して値が下がるのです。

腸内環境を整える

お腹の中の腸内細菌も生きているため、エネルギーが必要となります。そのエネルギー源になるためのエサになりやすいのが食物繊維です。食物繊維でも水に溶けない不溶性食物繊維より、水に溶ける水溶性食物繊維の方が腸内細菌が分解しやすいため、エサになりやすいそう。水溶性食物繊維を腸内に届けることで腸内細菌が増え、腸内環境が整えられるのです。

ヘミセルロースBに免疫力UP効果を発揮させるには

ヘミセルロースBの分子構造は体内へ吸収されにくく、効果がほとんど期待できません。そこで着目したのが、シイタケの笠の部分を作り出す素となる「シイタケ菌糸」の酵素で部分的に加水分解するというもの。シイタケ菌糸にはタンパク質・脂質・繊維質など、健康を維持するうえで必要な成分が豊富に含まれています。そのため、シイタケ菌糸の酵素を加えることでヘミセルロースBの免疫作用を発揮させることができます。

ヘミセルロースBに免疫作用を加えるシイタケ菌糸の酵素とは?